皮フ科のクリニックです。
１階を医療、２階を美容を配し、ファサードにもそのコンセプトを表現しています。
１階と２階の間に大きな庇を設け、上下を分割しています。
透明な１階部分にパレットを浮かせ４つの箱を乗せて２階部分を構成しています。
４つの箱は淡く美しい肌の色を少しづつ差異を設けて施し、
遠景、中景、近景とそれぞれの風景を有し、
訪問者が歩きながらこの情景を観て、シークエンスの変化を心象風景として
認知し記憶することを意識しています。
正方形のプランに対して斜めにアプローチすることで方形の建築を
複雑で豊かな立体として体験できることを意識しています。

玄関を入ると空中に大きく湾曲する木製の垂れ壁が迎えます。
方形の空間の中に有機的なRの壁面が訪問者をおおらかに優しく誘い
左に行けば医療のゾーンへ、右に行けば美容という流れを作り出します。
受ける壁は屏風のように立ち、診察室は雁行しています。
美容の空間は医療とは区別され、ラグジュアリーで柔らかな空間として設られています。
回遊性のあるプランで、廊下や待合も神秘的な迷路性のあるデザインとなっています。

完成：2023年
PM：la CASA
設計担当：鵜飼昭年　諸岡慎也
照明担当：studio tanbo　池畑善志郎
構造担当：建築構造設計 LOG　関山総一郎
インテリア：AUAU建築研究所＋la CASA
FFE：AUAU建築研究所＋la CASA
サイン：AUAU建築研究所＋la CASA
施工：熊沢建設株式会社